Software Design 2006年7月号特集1章 P.18
SambaとWindows Server 2003との機能比較


機能 Samba 2.2.12 Samba 3.0.22 Windows Server 2003
リソース管理


ユーザ情報の格納場所 LDAP,簡易DB,テキスト,NISなどが利用可能 LDAP,簡易DB,テキスト,NIS,MySQLなどが利用可能 Active Diorectoryまたは内部の簡易DB
ユーザ情報の複製機能 △ LDAPの複製機能を利用 △ LDAPの複製機能を利用
日本語ユーザ名 △ username map機能を使えば可能 △ username map機能を使えば可能
日本語グループ名 × △ groupmap機能を使えば可能
グローバルユーザ ×
ローカルユーザ × △ 利用方法要注意
グローバルグループ ×
ローカルグループ × △ 利用方法要注意
ネステッドグループ(ローカルグループの中にグローバルグループを入れ子にするような階層化) × △ 利用方法要注意
日本語コンピュータ名 △ username map機能を使えば可能 △ username map機能を使えば可能
通信プロトコル


LANMAN認証
NTLM認証
NTLMv2認証 ×
Kerberos5認証 × △ メンバサーバのときのみ可能
セキュアチャネル(NTLMSSP) ×
SMB署名 ×
SPNEGO(RFC2478で規定されたSimple and Protected NEGOciation) ×
ドメイン管理


ドメインログオン
PDC(プライマリドメインコントローラ)
BDC(バックアップドメインコントローラ)
1台のサーバで複数ドメインの管理 ○ IPアドレスを複数割り当ててSambaを複数起動させることで可能 ○ IPアドレスを複数割り当ててSambaを複数起動させることで可能 ×
ドメインコントローラのHAクラスタ化 ◎ 障害時も1台のサーバで複数ドメインを管理できるので,クラスタソフトウェアを用いて複数ドメインコントローラをクラスタ化できる ◎ 障害時も1台のサーバで複数ドメインを管理できるので,クラスタソフトウェアを用いて複数ドメインコントローラをクラスタ化できる ○ MSCSを使って1つのドメインのみをクラスタ化できる
ログオンスクリプト ◎ ログオンスクリプトの動的生成/変更可能 ◎ ログオンスクリプトの動的生成/変更可能 ○ 固定スクリプトを実行可能
移動プロファイル ◎ 読み込み専用プロファイルもサポート
Windows NT 4.0相当のユーザポリシ(NT 4.0/2000/XP) ×
Windows 98相当のグループポリシ(95/98/Me) ×
Windows 2000/2003相当のグループポリシ × ×
複雑なパスワードの強制 × △ 外部モジュールを使って可能
パスワード履歴 ×
明示的な片方向の信頼関係 ×
推移的な双方向の信頼関係 × ×
ユーザの階層化,分散管理 × ○ LDAPのツリーを利用することで可能.Active Directoryとは運用方法が違うので注意 ○ Active DirectoryのForestを使うことで可能
ネステッドグループ(ローカルグループの中にグローバルグループを入れ子にするような階層化) × △ 利用方法要注意
権限委譲(アカウントの権利) × △ 以下のみ可能
 ・ドメインへマシンを追加
 ・プリンタ管理
 ・ユーザ/グループをドメインへ追加
 ・リモートからのマシンシャットダウン
 ・共有の管理
ファイル/プリントサーバ機能


ユーザ/グループによる容量制限 ◎ ディレクトリ単位にも対処可能 ◎ ディレクトリ単位にも対処可能
論理ボリュームマネージャ ○ Linux OSに依存 ○ Linux OSに依存 ○ NTFS必須
ボリュームシャドーコピー(スナップショット)機能 × ○ ただし,Linux側でXFSを搭載している必要あり ○ NTFS必須
ゴミ箱機能 ×
アクセス監査機能 ○ VFSモジュールで提供 ○ VFSモジュールで提供 ○ NTFS必須
Mac OS連携 ○ Netatalkをインストールすることで可能 ○ Netatalkをインストールすることで可能 ○ マッキントッシュサービスをインストールすることで可能
NFS連携 ○ カーネルレベルによるOPLOCK連携可能 ○ カーネルレベルによるOPLOCK連携可能 ○ Service for UNIXをインストールすることで可能
ユーザホーム機能 ×
MS-DFS(ルートおよびサブディレクトリ)
MS-DFS Proxy ×
ACL機能(ユーザ/グループによるアクセス制御) △ Linux OSに依存.ファイル所有者しかACL変更できない ○ Linux OSに依存.ファイル所有者以外もACL変更可 ○ NTFS必須
ホスト名によるアクセス制御 ×
日本語ディレクトリ/ファイル名
READ権のないファイルを見えなくする ×
WRITE権のないファイルを見えなくする × ×
ユーザモジュールによる共有機能の拡張/カスタマイズ ○ 標準で監査機能,ウィルスチェックなどを搭載.1つの共有に1つのモジュールだけ ○ 標準で監査機能,ウィルスチェックなどを搭載.1つの共有に複数のモジュールをロード可能 ○ WINAPIでユーザが作成可能
同一サーバに複数のNetBIOS名を付ける ○ smb.confで容易に指定可能 ○ smb.confで容易に指定可能 △ レジストリ変更が必要でサポート対象外
スプールしながらの印刷 × ×
PDFライタ機能 ○ Ghostscriptとの連携 ○ Ghostscriptとの連携 ×
プリンタドライバ配布機能
WINS機能


WINSサーバ
WINSクライアント
WINS複製 × ×
WINS静的マッピング ○ wins.datの直接編集 ○ wins.datの直接編集
WINSとDDNSとの連携 ○ wins hook機能 ○ wins hook機能 ×
ブラウジング


ドメインマスタブラウザ ◎ ワークグループ構成でも可能 ◎ ワークグループ構成でも可能
リモートアナウンス ◎ 任意のワークグループ,ドメインにも可 ◎ 任意のワークグループ,ドメインにも可 ○ 信頼するドメインのみ
ポテンシャルブラウザ